2009年09月06日

Kヤイリ工場見学 その2

昨日の工場見学では、一番最初にギター製作に使用する木材倉庫を案内して頂きました。



この画像はサイド部分の部材の説明を受けている所です。

マホガニーやローズウッド、入手困難になったハカランダや
ハワイアン・コアなんかの説明をしてもらい、実際に触らせてももらいました。

Kヤイリさんではヒバとかカヤ等の日本の木材を使っての製作にもチャレンジされているそうです。



こちらはまだ細かくカッティングされる前の段階の木材の
倉庫で、数年から長いものでは十数年もの間自然乾燥させるのだそうです。

大量生産メーカーとの大きな違いはこの素材の扱いに在るようです。

木材から製作されるギターですから、一番最初の段階を大切にする事を「生産性」・「効率」等と言う物差しから軽んじるのでは「作品の出来」に違いが出るのは当たり前だし、
ギターに宿る「精霊」に失礼なのでは・・・と(笑)。

今回の見学で、パーラーギターとしてヤイリさんの人気モデルである「ノクターン」やビギンさんと開発された「一五一会」等は通常のギターとは違ったライン・・・と言うか場所で製作されている事を知ったのですが、一五一会を作っておられる場所で、製作担当の方がデモンストレーションとして
”なだそうそう”を演奏して下さったのが嬉しかったです。



ご存知の方もおられるでしょうが、一五一会は音を合わせたら、後は左手の指一本で弦を押さえ、右手で弦を弾けば演奏が出来てしまう、と言うとっても素敵な楽器です。



一生懸命に練習して、ある楽器を演奏できるようになるのも素敵な事ですが、気軽に誰でもがまず「音を楽しむ」事が可能なこの楽器の存在は本当に素敵な事だと思います。

小さいお子さんが一五一会に触れる事から始まって、音楽の楽しさや、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん達と分かち合う喜びを感じられたら・・・

すごく・・・すっごく幸せな事だと思います。

Kヤイリさんの工場の人々は、皆ご自分の仕事に誇りを感じ、自分たちが生み出すギターと言う楽器を心から愛しておられるのがひしひしと伝わって来ました。

今、現代の日本人の多くに必要なのは、自分の目の前に広がる現実に潰される事なく、誇りを胸に生きて行く事なのではないでしょうか?

なんつって、偉そうな事言ってますが・・・恥ずかぴい~


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